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論文

Effect of bacterial siderophore on cesium dissolution from biotite

木村 建貴*; 福谷 哲*; 池上 麻衣子*; 坂本 文徳; 香西 直文; Grambow, B.*; 米田 稔*

Chemosphere, 276, p.130121_1 - 130121_7, 2021/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.8(Environmental Sciences)

土壌環境中でのセシウム(Cs)の移行挙動解明に資するため、Csのバイオタイトへの吸着及びシデロフォアによるバイオタイトからのCs溶解を調べた。ほとんど風化していないバイオタイト粉末試料にCsを吸着させた。バクテリア培養液からシデロフォアを精製し、上記バイオタイト試料に対する5回連続溶解実験を行った。バイオタイトの主要元素(Al, Fe, and Mg)はほぼ化学量論的に溶解した。この結果は、シデロフォアがバイオタイトの破断面を選択的に溶解することを強く示唆している。破断面に吸着したCsが破断面の溶解に伴いすみやかに溶解し、次いでバイオタイト粒子外表面のCsがゆっくりと溶解した。

報告書

黒雲母のセシウム保持能に対する超音波照射の影響

有阪 真

JAEA-Research 2018-014, 27 Pages, 2019/02

JAEA-Research-2018-014.pdf:1.21MB

福島第一原子力発電所事故で発生する廃棄物管理の一助とするため、土壌成分の中ではセシウムが強く保持される黒雲母を対象に、超音波照射によるセシウム保持能に対する影響を検討した。セシウム水溶液に黒雲母粉末を懸濁させたものを試料として200, 430及び950kHzの超音波を照射した。430kHzの超音波を照射した場合のみ、セシウム保持能が低下する(水相中のセシウム濃度が増加する)ことがわかった。また、今のところ再現できていないが、超音波照射により黒雲母粉末の懸濁状態の安定性が低下したり、照射を停止した後もセシウム濃度が増加し続けたりする現象を一例ずつではあるが観察した。

論文

Cesium adsorption/desorption behavior of clay minerals considering actual contamination conditions in Fukushima

向井 広樹*; 廣瀬 農*; 甕 聡子*; 菊池 亮佑*; 田野井 慶太朗*; 中西 友子*; 矢板 毅; 小暮 敏博*

Scientific Reports (Internet), 6, p.21543_1 - 21543_7, 2016/02

 被引用回数:136 パーセンタイル:96.59(Multidisciplinary Sciences)

Cesium adsorption/desorption experiments for various clay minerals, considering actual contamination conditions in Fukushima, were conducted using the $$^{137}$$Cs radioisotope and an autoradiography using imaging plates (IPs). An aliquot containing 0.185 -1.85 Bq of $$^{137}$$Cs was dropped onto a substrate where various mineral particles were arranged. It was found that partially-vermiculitized biotite, which is termed "weathered biotite" (WB) in this study, from Fukushima sorbed $$^{137}$$Cs far more than the other clay minerals (fresh biotite, illite, smectite, kaolinite, halloysite, allophane, imogolite) on the same substrate. Cs-sorption to WB continued for about one day, whereas that to ferruginous smectite was completed within one hour. The sorbed $$^{137}$$Cs in WB was hardly leached with hydrochloric acid at pH 1, particularly in samples with a longer sorption time. The presence/absence of WB sorbing radiocesium is a key factor affecting the dynamics and fate of radiocesium in Fukushima.

論文

Radioactive Cs in the severely contaminated soils near the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant

金子 誠*; 岩田 孟; 塩津 弘之; 正木 翔太*; 川元 侑治*; 山崎 信哉*; 仲松 有紀*; 井元 純平*; 古木 元気*; 落合 朝須美*; et al.

Frontiers in Energy Research (Internet), 3, p.37_1 - 37_10, 2015/09

高線量土壌中の放射性Csは雲母鉱物などの層状ケイ酸塩鉱物に取り込まれていることを現地調査及び模擬実験により明らかにした。

論文

Hydrothermal chloritization processes from biotite in the Toki granite, Central Japan; Temporal variations of the compositions of hydrothermal fluids associated with chloritization

湯口 貴史; 笹尾 英嗣; 石橋 正祐紀; 西山 忠男*

American Mineralogist, 100(5-6), p.1134 - 1152, 2015/05

 被引用回数:33 パーセンタイル:73.58(Geochemistry & Geophysics)

花崗岩における地球化学的特徴の将来的な変遷を予測するためには、今日にいたるまでの花崗岩体で生じた現象(たとえば熱水変質や岩石-水反応)の長期的変遷を理解することが、重要な視点の1つとなる。そこで、本論文では中部日本に位置する土岐花崗岩体において黒雲母から緑泥石への熱水変質プロセスの解明を行った。花崗岩体の熱水変質の中で、黒雲母の緑泥石化は広い温度条件で生ずることが報告されており、かつ花崗岩体を通して普遍的に観察される。このため、変質に伴う鉱物と熱水流体間の物質移動に着目することで、花崗岩体内の熱水流体の化学的特徴の長期的な変遷を明らかにした。土岐花崗岩体中における緑泥石化に伴って生じる鉱物の組み合わせの違いは、熱水から流入する成分の相違に支配されることが明らかとなった。このことは、熱水に含有する化学成分の不均質性を示す。また、緑泥石化が進行するにつれ、熱水流体中のケイ素とカリウム,塩素が増大し、金属成分とカルシウムが減少する化学的特徴の経時的な変化を明らかにした。

論文

Speciation of radioactive soil particles in the Fukushima contaminated area by IP autoradiography and microanalyses

向井 広樹*; 八田 珠郎*; 北澤 英明*; 山田 裕久*; 矢板 毅; 小暮 敏博*

Environmental Science & Technology, 48(22), p.13053 - 13059, 2014/12

 被引用回数:113 パーセンタイル:94.5(Engineering, Environmental)

福島汚染地域から採取した土壌微粒子に対しIPオートラジオグラフィーによる分析により、放射性物質を含む微粒子を抽出し、その詳細について明らかにした。微粒子のタイプは3種類あり、有機物および無機物を含む団粒構造粒子および純粋な粘土鉱物であることが分かった。これらの微粒子のTEM/SEM-EDS分析から、福島においては放射性セシウムは、主に風化黒雲母に収着していることが明らかとなった。また、収束イオンビームによる周縁部の切断と放射能量の再分析から、放射性セシウムは、その周縁部のみならず粘土鉱物中に均一に分布していることが明らかとなった。

報告書

岩石薄片の顕微鏡観察

三輪 敦志*; 高橋 奈緒*

JNC TJ7440 2000-014, 40 Pages, 2000/02

JNC-TJ7440-2000-014.pdf:17.73MB

本調査は,土岐周辺に分布する土岐花崗岩の地表露頭の岩石薄片試料について,偏光顕微鏡による薄片観察およびモード測定を実施し,既存情報とあわせて考察を行い,土岐花崗岩の岩相分布を把握することを目的として実施した。偏光顕微鏡観察結果およびモード測定の結果から,花崗岩の多くは,石英・カリ長石・斜長石をほぼ等量含むアダメロ岩を示し,含まれる有色鉱物の組み合わせにより,黒雲母のみ,黒雲母+白雲母,黒雲母+角閃石に分類される。これらを考慮すると土岐花崗岩は大きく分けて 1)黒雲母アダメロ岩,2)含白雲母黒雲母アダメロ岩,3)角閃石黒雲母花崗閃緑岩の3つのグループに分類される。石原・鈴木(1969)では野外での岩相変化(主に粒径と角閃石の含有)から土岐花崗岩を分類している。しかし,有色鉱物に白雲母を含む試料の記載がほとんどない。今回の調査によると,白雲母を含む試料は,土岐花崗岩体の西部に多く分布する特徴がわかった。また,有色鉱物に角閃石を含む試料は,従来,土岐花崗岩体北西縁部のみに分布するとされていたが,今回の調査では,岩体の東側にも分布する事が新たにわかった。

報告書

Status of geochemical modeling of groundwater evolution at the Tono in-situ tests site, Japan In-situ Tests

笹本 広; 油井 三和; Randolph C Arthu*

JNC TN8400 99-074, 84 Pages, 1999/12

JNC-TN8400-99-074.pdf:9.87MB

東濃鉱山における原位置試験は、主に第三紀堆積岩を対象として行われている。新第三紀堆積岩中の地下水の地球化学的調査により、主に以下の点が明らかになった。地下水の起源は、降水である。深部の地下水は、還元性である。第三紀堆積岩下部の地下水は、14C年代測定から、13,000年$$sim$$15,000年程度の年代が推定される比較的古い地下水である。比較的浅部の地下水はCa-Na-HCO3型であるが、より深部になるとNa-HCO3型になるような深度方向での水質タイプの変化が認められる。上記の様な地球化学的特性を示す東濃鉱山の第三紀堆積岩中の地下水に関して、地下水の起源と地下水-岩石反応の進展を考慮した地球化学平衡モデルをもとに、地下水水質のモデル化を試みた。その結果、土壌中での炭酸分圧の値、岩体中での以下の鉱物を平衡と仮定することで地下水のpH、Ehおよび主要イオン(Si, Na, Ca, K, Al, 炭酸および硫酸)濃度について、実測値をほぼ近似することができた。・土壌中での炭酸分圧: logPco2 = -1.0・岩体中での平衡鉱物:玉随(Si濃度)、アルバイト(Na濃度), カオリナイト(Al濃度), 方解石(Caおよび炭酸濃度), 白雲母(K濃度), 黄鉄鉱(硫酸濃度、Eh)しかしながら、東濃サイトの地質情報は、地下水水質形成モデルを構築する上で必ずしも十分であるとは言えない。特に、より詳細な鉱物データ(たとえば、斜長石、粘土鉱物や沸石に関する詳細なデータなど)は、モデルを改良する上で必要である。したがって、モデルの中で考慮する主要な反応については、再検討する必要があるかもしれない。本報告書では、代替モデルの一つとして、室内での岩石-水反応試験結果をもとにイオン交換平衡定数を求め、イオン交換反応を考慮した地下水水質のモデル化も試みた。しかしながら、イオン交換反応を考慮したモデルについては、今後さらに検討を要する。

報告書

正馬様洞用地における試錐調査(MIU-2号孔)報告書

石川 清*; 目崎 吉彦*; 鈴木 英雄*; 甲斐 昌宣*; 渡部 俶*; 藤盛 誠二*; 石川 潤一*

JNC TJ7420 99-016, 878 Pages, 1999/06

JNC-TJ7420-99-016.pdf:40.87MB

岐阜県瑞浪市明世町正馬様用地内において、超深地層研究所計画地点の地質環境を把握することを目的として孔長1,012mのMIU-2号孔が掘削された。本報告書は、地表から地下深部までの地質構造、地球物理学的・水理学的特性を把握するためMIU-2号孔で実施された調査の結果をまとめたものである。実施した主な調査項目は次の通りである。1.岩芯の採取・記載、2.岩芯室内試験、3.物理検層(一般検層項目、フローメータ検層、レーダー法シングルホール測定)4.ボアホールテレビ計測、5.水理試験(非定常透水試験(透水試験)、定常透水試験(揚水試験))これらの調査の結果、以下のことが明らかとなった。・MIU-2号の地質は、孔口から深度88.60mまでが砂岩、凝灰岩、シルト岩などからなる瑞浪層群、深度88.60m$$sim$$孔底までが土岐花崗岩類に属する中粒$$sim$$粗粒の黒雲母花崗岩からなる。土岐花崗岩は深度845.7m付近で岩質的に中$$sim$$粗粒の黒雲母花崗岩と優白質の黒雲花崗岩に大きく2つに分けられ、両者は化学組成上も相違が認められる。・深度223.8m付近に開口亀裂を伴う逸水箇所があり、掘削水はこの区間で全量逸水した。深度889.95$$sim$$915.25m間には月吉断層に相当すると考えられる断層破砕帯が存在する。この断層は、遮水帯を形成し、この断層を貫いた深度950m付近から被圧された湧水が発生した。フローメータ検層結果によると、地層水の流入は深度889m付近より認められるが、特に深度945m以深で多く、深度945$$sim$$984m間で全体流入量の80%近くを占めている。揚水試験時に測定した湧水箇所からの湧水量は16 1/min、圧力は1 .38kg/cm sup2であり、フローメータ検層で求められた22.21/ minの流入量とほぼ一致する。・深度119以深の20ヶ所で実施された透水試験結果によると、花崗岩における透水係数の最大値は深度220.90$$sim$$227.40m間の6.66E-06m/secであり、この区間は掘削中 の 透水帯と対応している。また、深度950m以深の湧水箇所に対応する深度932.50$$sim$$959.00m、960.30$$sim$$966.80m、976.70$$sim$$983.20m間の透水係数も、7.86E-07$$sim$$3.66E-06m/secと大きな値を示した。その他の区間は、逸水箇所、湧水箇所の近傍を除けば6.60

報告書

試錐調査による表層の水理地質構造の把握(その2)

久田 司*; 三輪 章*; 今井 弘*; 平川 清純*

PNC TJ7409 98-001, 254 Pages, 1998/03

PNC-TJ7409-98-001.pdf:9.23MB

本報告書は、動力炉・核燃料開発事業団東濃地科学センターが実施している広域地下水流動調査の一環として、東濃地域における表層地質の分布や構造および表層部における地下水の水理特性を把握することを目的とし、瑞浪市日吉町平岩地区、松野地区、白倉地区、社別当地区、および瑞浪市土岐町仲ヶ平地区において、地表踏査、試錐掘削、電気検層、および揚水試験・水位回復試験を実施し、表層の水理地質構造を調査した成果報告書である。地表踏査、試錐掘削および電気検層の結果より、本調査地域における表層地質の分布が明らかとなった。揚水試験・水位回復試験では各孔の帯水層について透水係数が算出され、瀬戸層群では3$$times$$10-4$$sim$$3$$times$$10-3cm/sec、瑞浪層群は3$$times$$10-5$$sim$$2$$times$$10-3cm/sec、花崗岩風化部は5$$times$$10-6$$sim$$1$$times$$10-5cm/secの透水係数が求められた。また、水質分析の結果、本調査の対象となった地下水の水質は、花崗岩中あるいは花崗岩直上付近の地下水はNa-HCO3型に区分され、瑞浪層群土岐夾炭累層中の地下水は概して溶存成分量が多く、Ca-HCO3型に区分されることが明らかとなった。

報告書

ニアフィ-ルドにおける物質移動に関する調査研究(IV)

not registered

PNC TJ1533 97-001, 461 Pages, 1997/03

PNC-TJ1533-97-001.pdf:14.27MB

地層中における核種の移行挙動を把握するため、TRU核種を中心とした放射性核種の地層中での移行特性、種々の溶液条件下における各核種の存在化学形の把握等を初めとする溶液化学について、基礎的な研究を行った。(1)地層中における核種移行に関する研究地層中の核種の移行挙動を把握するため、黒雲母へのウランの吸着係数のpH依存性、炭酸濃度依存性の測定を行うとともに緩衝材中のガスの移行挙動を明らかにするため、圧密モンモリロナイト中におけるヘリウムガスの拡散係数の測定を行った。また、長寿命核種として注目されているテクネチウムの挙動を解明するため、93Nb($$alpha$$、2n)95mTc反応と昇華法を用いたテクネチウム95mの調整を行い、スズ存在下でのテクネチウムとフミン酸の反応に関する実験を行った。(2)TRU核種の溶液化学に関する研究処分後の地質環境中におけるTRU核種の挙動を把握するため、電気二重層を用いたセシウムおよびネプツニウムの吸着挙動の解析、ネプツニウムとフミン酸物質の相互作用の解析を行った。また、極低濃度のトレーサー実験に最も適した崩壊特性を持つキュリウムとプルトニウムの製造に関する研究を行った。さらに、ニアフィールドにおける固液界面での物質移行解明のために、半経験的分子軌道法を用いたシミュレーション計算を行った。

報告書

ニアフィールドにおける物質移動に関する調査研究(3)

not registered

PNC TJ1533 96-001, 201 Pages, 1996/03

PNC-TJ1533-96-001.pdf:6.44MB

地層中における核種の移行挙動を把握するため、岩石中における核種の拡散挙動及び吸着挙動の実験研究を実施するとともに、TRU核種の溶液化学について、現状調査および基礎的な研究を行った。(1)地下水中における核種移行に関する研究地下水の核種の移行挙動を把握するために、プルトニウムの黒雲母への吸着係数のpH依存性の測定、およびトリチウム水を用いた圧密モンモリロナイト中のトリチウムの拡散係数の温度依存性からの拡散の活性化エネルギーの測定を行い、検討を行った。また、長寿命核種として注目されているテクネチウムの挙動解明を目的として、テクネチウムとフミン酸の反応、およびレーザー光音響法によるテクネチウムのコロイド等の測定に関する予備的な実験を行った。(2)TRU核種の溶液化学に関する研究処分後の地質環境中におけるTRU核種の挙動を把握するため、電気二重層を用いたセシウムの吸着挙動の解析、ネプツニウムとフミン酸物質の相互作用の解析を行った。また、極低濃度のTRU核種の信頼できる測定法の検討として、Np、Pu、Amの高感度分析測定法の研究を行った。さらに、ニアフィールドにおける固液界面での物質移行解明のために、化学量子量計算の適用可能性および、FTIR/PAS法の適用性に関する予備的な検討を行った。

報告書

ニアフィールドにおける物質移動に関する調査研究

not registered

PNC TJ1533 94-001, 157 Pages, 1994/03

PNC-TJ1533-94-001.pdf:7.37MB

地層中における核種の移行挙動を把握するため、岩石中における核種の拡散挙動及び地下水の核種の挙動の把握のための実験研究を実施するとともに、TRU核種の溶液化学について、その現象と条件を把握する研究のための考察を行った。(1)地下水中の核種移行に関する研究花崗岩中におけるウランの拡散実験及び花崗岩の構成鉱物である黒雲母への吸着挙動に関する実験を行い、そのメカニズムについて考察を行った。拡散実験では、花崗岩試料をウラン溶液に接触させた後に表面を研磨し$$alpha$$スペクトロメータにより核種の深さ方向の濃度分布を調べた。また、吸着実験では、花崗岩試料から採取した黒雲母をウラン溶液に接触させた後、フルオリメータにより濾液中のウラン濃度を測定することにより吸着量を求めた。また、地下水の核種の移行挙動を把握するために、蒸気圧法によりスメクタイト中の水の熱力学的特性を測定し、また、X線回析法によりスメクタイトの底面間隔の測定を行った。これらの測定結果から、層間水、吸着水、微細な間隙の内壁付近の水、間隙中央部の水等の種々の異なる性質を有する水の存在と水の存在割合についての検討を行った。(2)TRU核種の溶液化学に関する研究処分後の地質環境中におけるTRU核種の挙動を把握するために、種々の地下水条件下における様々な化学種としての存在状態について、また、加水分解をすることにより生成される錯体やコロイドについて、さらに核種移行に与えるこれらの影響等複雑なTRU溶液化学についてその現象を解明する方法について検討を行った。

報告書

火山ガラス及びベントナイトの長期変質挙動に関する調査研究

二口 克人*; 桜本 勇治*

PNC TJ1308 92-001, 107 Pages, 1992/02

PNC-TJ1308-92-001.pdf:3.17MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分に係わるナチュラル・アナログ研究の一環として、火山ガラス及びベントナイトの変質性状に関する調査を実施した。火山ガラスについては、285年前に噴出した富士宝永スコリアガラス、45,000年前に噴出した高塚山火山起源のスコリアガラス及び中期中新世から中期更新世まで連続した堆積岩試料が得られる南房総鴨川のスコリアガラスを調査した。スコリアの変質に関与した地下水の水質は、宝永スコリアではCa-HCO/SUB3型(溶存成分量0.34$$sim$$0.663meq/l)、高塚山スコリアではCa-SO/SUB4・CI型(溶存成分量が1.01$$sim$$1.40meq/l)であった。なお、宝永スコリアでは、深度が増加するにしたがって、pH、HCO/SUB3/SUP-及びSiO/SUB2濃度が増加する傾向が認められた。南房総鴨川における自生鉱物の分布を利用した古地温の解析から、清澄層中部で69度Cに達し、この値と積算層厚から算出した地温勾配は約2.1度C/100mで、現在の地温勾配と同程度であったと考えられ、安野層上部で約50度Cに達していたと推定される。ベントナイトについては、新潟県村上市の粘土鉱床を対象として、ボーリング調査を行った。また、山形県鶴岡市の酸性白土鉱床や島根県のベントナイト鉱床について予備的な調査を行った。村上鉱床及びその周辺に認められる変質帯を、変質鉱物組合せとその分布、産状を考慮して、次のように分帯した。I.パイロフィライト帯(I帯)II.セリサイト帯(II帯)III.高結晶度のモンモリロナイト帯(III帯)IV.セリサイト/モンモリロナイト混合層帯(IV帯)V.低結晶度のモンモリロナイト帯(V帯)このうちのIV帯からV帯は黒雲母流紋岩体の貫入による熱変質により、I帯からIII帯までは熱水の活動により生成されたと推定された。これらの地質現象は、後期中新世後期(約5.5$$sim$$6.5Ma.)に、次に示す順に進行したと考えられる。1.白色流紋岩の活動とそれに伴う凝灰岩の堆積2.黒雲母流紋岩体の貫入3.黒雲母流紋岩体の熱変質によるIV帯及びV帯の形成4.黒雲母流紋岩体に沿った熱水の上昇5.熱水によるI帯,II帯,III帯の形成また、変質に関与した熱水は、変質鉱物及び変質岩の化学組成等から判断すると、酸性で200度C程度、Si、Al、Kに富む酸性火成活動末期のもので

論文

花崗岩に収着した$$alpha$$核種のオートラジオグラフィーによる研究

熊田 政弘; 佐川 民雄

Radioisotopes, 40(6), p.240 - 243, 1991/06

花崗岩薄片に$$^{237}$$Npと$$^{239}$$Puの$$alpha$$核種を収着させ、固体飛跡検出器を用いて薄片表面の$$alpha$$オートラジオグラフィーを実施した。$$alpha$$核種は花崗岩中に10%程度しか含有されていない黒雲母に選択的に収着しており、プルトニウムはネプツニウムに比較して相対的に黒雲母に濃集した。薄片の顕微鏡観察と$$alpha$$トラック密度から、黒雲母への$$alpha$$核種の収着を鉱物学的に検討し、$$alpha$$核種はイオン交換により吸着していると推定した。

報告書

岩石コアを用いた放射性核種の拡散実験

熊田 政弘; 岩井 孝幸*; 佐川 民雄; 鈴木 隆次*; 西山 勝栄*

JAERI-M 90-179, 21 Pages, 1990/10

JAERI-M-90-179.pdf:1.27MB

高レベル放射性廃棄物に含まれる長寿命核種の一つである$$^{237}$$Npの大気雰囲気中における有効拡散係数を直径40mm厚さ5mmの花崗岩試料を用いて求めると共に、厚さ20mmの花崗岩試料中に拡散したネプツニウムの様子を切断面の$$alpha$$オートラジオグラフィーにより調べた。その結果、地下水に飽和した花崗岩中を拡散する$$^{237}$$Npの有効拡散係数は2.5$$times$$10$$^{-13}$$m$$^{2}$$/secとなった。また、固体飛跡検出器を用いた$$alpha$$オートラジオグラフは花崗岩中の黒雲母がStrage poreとなる間隙を有し、拡散種を保持していることを示した。

口頭

土岐花崗岩体中の熱水変質による黒雲母の緑泥石化; 緑泥石化に伴う熱水流体の化学的特徴の変遷

湯口 貴史; 笹尾 英嗣; 石橋 正祐紀; 西山 忠男*

no journal, , 

花崗岩(結晶質岩)における地球化学的特徴の将来的な変遷を予測するためには、今日に至るまでの花崗岩体で生じた現象(たとえば熱水変質や岩石-水反応)の長期的変遷を理解することが、重要な視点の1つとなる。そこで、本報告では中部日本に位置する土岐花崗岩体において黒雲母から緑泥石への熱水変質プロセスの解明を行った。花崗岩体の熱水変質の中で、黒雲母の緑泥石化は広い温度条件で生ずることが報告されており、かつ花崗岩体を通して普遍的に観察される。このため、変質に伴う鉱物と熱水流体間の物質移動に着目することで、花崗岩体内の熱水流体の化学的特徴の長期的な変遷を明らかにした。

口頭

風化した雲母類粘土鉱物におけるセシウム吸着の第一原理計算による解析

奥村 雅彦; 中村 博樹; 町田 昌彦

no journal, , 

住民帰還に向けて国が表土剥ぎ等の大規模除染を行い、その効果が確認されている。しかし、除染に伴って大量の除去土壌が発生し、その処理を巡って、仮置き場、中間貯蔵施設、最終処分場などの新たな負担が問題となっている。この問題に関連して、汚染土壌の減容化手法の開発や、貯蔵の際の安定性評価等が求められているが、放射性セシウムの土壌による吸着に関する基礎的知見が不足している。この事態を打開するため、第一原理計算を用いて放射性セシウムを選択的かつ不可逆的に吸着することが知られている風化した白雲母について解析を行った。その結果、風化が進んだエッジのみがセシウムとの高いイオン交換能を持つことを明らかにした。

口頭

黒雲母のセシウム保持能に対する超音波照射の影響

有阪 真

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故で発生する廃棄物管理の一助として、超音波照射によるセシウム除染方法を検討した。塩化セシウム水溶液と黒雲母粘土鉱物の混合物に200, 430及び950kHzの超音波を照射したところ、未照射の場合に比べ、430kHzの超音波を照射した場合にのみ溶液中セシウム濃度が増加した。

口頭

放射性核種の原子数に匹敵する超微量CsおよびSrの吸着状態

馬場 祐治; 下山 巖

no journal, , 

全反射X線光電子分光法(XPS)および全反射X線吸収端近傍構造(XANES)により、放射性Cs, Srの土壌中の主な吸着サイトと考えられている雲母に吸着した超微量Cs, Srの化学結合状態を調べた。全反射XPSの検出限界は、Csで約100pg/cm$$^{2}$$(200Bqの$$^{137}$$Csに相当)、Srで約150pg/cm$$^{2}$$以下(300Bqの$$^{90}$$Srに相当)であった。Srについて、Sr 2p$$_{3/2}$$の全反射XPSおよびSr L3-吸収端全反射XANESスペクトルを測定した結果、いずれも吸着量の減少とともにピークは低エネルギー側にシフトした。この結果を、点電荷モデルに基づき解析した結果、Srは微量になるほどイオン結合性が強い状態で吸着することがわかった。

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